きまぐれ子育て記

3人の子ども達と過ごす日々

あたるがいない

スポンサーリンク

「ママ見て!あたるがいないよ。」

今日もお布団にすっぽりとくるまって、あっくんが叫びます。「あたる」というのはあっくんの名前です。あっくんは自分を名前で呼びます。

これは最近あっくんが気に入っている遊びで、布団にくるまって、カーテンの後ろに隠れて、エレベーターホールの柱の陰に潜んで、「いないよ」とアピールするのです。いちいち「声はするのに姿が見えない〜」とリアクションするのが私的には少し面倒で、声を掛けられるまで見ていないフリをしなくてはいけない(隠れている最中をうっかり見てしまうと泣いて怒る)ところが非常に面倒なのですが、あっくんはとっても楽しそうです。だいちゃんも昔やってたなぁ。

この遊びは、何時でも何処でも急に始まります。お風呂上がりやトイレに行くとき、寝かしつけの最中など。昨日の夕食でもやっていました。

ただ、昨日の夕食時はいつもと少し様子が違いました。あっくんは隠れる素振りもなく、椅子に座って背筋をピンと伸ばし、真顔で私の目をまっすぐに見つめ静かに言いました。

 

「あたるがいないよ」

 

「え?あっくん、そこにいるじゃない」

と私が笑うと、あっくんは真顔のままで

「あたるがいないよ」

と繰り返しました。あっくんの目を見つめていると、じわじわと怖くなってきました。この子は本当はあっくんじゃないんじゃないかという気がしてきたのです。当たり前のことに疑問が生じると、えも言われぬ恐怖を感じますね。

あたるは今いなくなっている?脳内でタモリさんのナレーションが始まり、世にも奇妙な物語の世界に入り込んでしまったかのような気分になり、一人ゾッとしたり、そのゾッとする気持ちを楽しんだりしている内に、あっくんは普段通りのあっくんに戻り照れたようにフニャーと笑いました。

 その後はいつものように椅子の後ろに隠れて「見て!あたるがいないよ」と叫び、「夕食中に席を立たない!」と私に怒られたあっくんです。